フィブリノゲン製剤投与における
C型肝炎ウイルス検査について
〜はじめに〜
平成16年12月9日、厚生労働省から血液製剤である「フィブリノゲン製剤」の納入先医療機関が公表されました。
それによりますと納入先は、納入先リストが残る1980年(昭和55年)以降に限られますが、全国6611の医療機関に
及んでおり、全国の労災病院もこの公表医療機関になっています。
1980年(昭和55年)以降、全国で28万人以上が投与され、約1万人がC型肝炎ウイルスに感染したと推定されています。
また、厚生労働省は1994年(平成6年)以前にフィブリノゲン製剤を投与された方々に「C型肝炎ウイルス検査」を
受診することを勧めています。
〜検査受診の呼びかけ対象者〜
1994年(平成6年)以前に公表医療機関で治療を受け、下記に該当する人
(1) 妊娠中または出産時に大量の出血をされた方
(2) 大量に出血するような手術を受けた方
(3) 食道静脈瘤の破裂、消化器系疾患、外傷などにより大量の出血をされた方
(4) がん、白血病、肝疾患などの病気で「血が止まりにくい」と指摘を受けた方
(5) 特殊な腎結石・胆石除去(結石をフィブリン塊に包埋して取り除く方法)、気胸での胸膜接着、腱・骨折片などの接着、
血が止まりにくい部分の止血などの治療を受けた方(フィブリノゲンを生体接着剤として使用した例)
〜C型肝炎ウイルス検査の指針〜
厚生労働省から「住民検診におけるC型肝炎ウイルスの検査指針」が出されています。
それによりますと、HCV抗体検査、HCVコア蛋白測定によるHCV抗原検査、NAT(定性)によるHCV-RNA検査で
判定し、報告することになっています。
皆さんの施設では、HCV抗体検査のみ自施設でというところが多いと思いますが、抗体検査で陽性の場合は他の検査も
組み合わせて結果判定をしてください。
〜HCV抗体検査の力価について〜
HCV抗体の測定は各メーカーの機器、試薬を用い、測定していますが、実際、各メーカーの設定する力価は様々な数値であり、
機種、試薬間差が生じています(各メーカーによる力価の値付け参照)。
そのため、特に各メーカーの低力価の数値設定によっては、HCV抗体判定の段階から感染、非感染に判別されますので
注意が必要です。